糖質を取り過ぎるとどうなる?糖質量の調べ方
糖質とは、食後にエネルギーに変わる糖類(砂糖、ブドウ糖、果糖など)、でんぷんなどの多糖類、糖アルコールを合わせたものです。
食品の3大栄養素といわれるものが「炭水化物」「タンパク質」「脂質」で、いずれも体内でエネルギーに変わることができます。
炭水化物は、食べることで1g当たり約4kcalのエネルギーになる糖質と、消化・吸収されにくくエネルギーにとして使われにくい食物繊維とに分けられます。
大きく考えれば、糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたものといえます。
糖質は、他の栄養素と比べて体内で血糖に変わるのが早く、その割合も高いため食後の血糖値が急激に上がりやすくなります。
血糖値が急上昇すると、体内で血糖値を下げるホルモン「インスリン」がすい臓から大量に分泌されます。
インスリンは血中の糖分を肝臓や筋肉、脂肪細胞へ取り込むように働きかけますが、エネルギーとして使わなかった分は、中性脂肪に変えて体内に取り込む性質があります。
こうした状態が続くと、インスリンの働きが鈍くなり、やがて糖尿病、脂質異常症、高血圧などのメタボリックシンドロームを引き起こします。
また、血糖値の急上昇と急降下は、血管の大きな負担となり、脳卒中や心不全などの深刻な病につながります。
太らないためには、インスリンの大量分泌を抑える、すなわち血糖値の急上昇をさせないことが大切です。
そのため、糖質を制限し血糖値を急上昇させない食べ方が内臓脂肪を落とす近道と考えられています。
糖質制限には、極端に糖質を制限するものもありますが、マイナス面の指摘がされています。
糖質を全く取らないと、体内でエネルギーとなるブドウ糖が枯渇します。すると、体内では脂肪酸からケトン体という物質を作り、脳などのエネルギーに利用するようになります。
このケトン体が使われる状態は、体重を落としやすいという意見もありますが、ケトン体が増えすぎると血管内皮細胞の機能が落ちる、口臭や体臭がきつくなるなどの、マイナス面も指摘されています。
糖質制限ダイエットを行う場合は、極端な糖質制限を避け、主食を普段の半分程にするなどして、健康にダイエットしましょう。
加工食品などを購入する場合、糖質量は「栄養成分表」を見れば一発でわかります。
また、糖質が表示していない場合は、炭水化物-食物繊維=糖質量となります。
なお、食物繊維を多く含まれなければ、炭水化物量が糖質量とほぼ同じと考えることができます。